
ランドセルの内張りの防水性を詳しく
ランドセルの内張りは、約40年前から採用されるようになりました。それ以前は、表生地の裏側がむき出しの状態で、雨水が染み込んだり汚れがつきやすかったため、「総内張り」という仕様が考案されました。現在では、ランドセルの防水性を高めるために、さまざまな素材が使用されています。特に人工皮革の内張りは、汚れに強く、拭くだけで簡単にきれいになるため、多くのランドセルに採用されています。
ランドセルの内張りの素材
ランドセルに内張りがされるようになったのは40年前位です。そのころはランドセルに内張りはありませんでした。表生地の革の裏側がそのまま見えている状態で、雨水は染みるし汚れはつき放題のため、考えられたのが「総内張り」です。「総内張り」最近はあまり見かけない単語ですが、ランドセルの大マチの裏側を全部カバーしてある状態のことをいいます。 もしどこかお店の案内で「総内張り」 の単語を見かけたら、相当古くからランドセルにかかわっていることがわかります。
さてその当時の素材ですが、鞄用の内材だったり、布生地だったり、高級品では豚革だったりしました。内側をカバーするのが目的だったので、当時は防水とか汚れ対策とかは気にしていませんでしたね。そんな状況のまましばらくすると、某大手メーカーさんより防水性の内張りが発表されました。でも当時はその利便性よりも加工上のシワに対する苦情が多かったのが印象的でした。それでも雨にも強いクラリーノと防水層内張りのランドセルは特長的な背カンを伴って、他のメーカーでは対抗することはできませんでした。大昔の話です。
さて、現在、内張りの素材はどうなっているのでしょうか。 おおよそ下記に分類されると思います。
- 豚革 - 超高級ランドセルにみられます。
- P・E・T - 某大手メーカーさんの内張り素材です。技術がすごいです
- 人工皮革 - ほとんどのランドセルがコレだと思います。
- ナイロン生地 - 防水性が気になるため今はほとんど使われません。
ランドセル内張りの防水性の実験
下の写真はナイロン素材の内張りにお茶をこぼしてみた結果です。ナイロン生地にお茶が染みになってしまいました。


ナイロン内張りの場合は染みができました。


コーティング皮革の内張りの場合はさっとひと拭きでキレイになります。
ランドセル選びの際は内張りの素材もみてください。
30年前くらいの某大手メーカーさんは、とんでもなく丈夫なクラリーノ(タフロックじゃないですよ)と背中用の新素材クラリーノ、背中にピッタリ背負い背カン、などなど、ランドセル改革時代に日本の7割くらいのランドセルを生産していたんじゃないか?って思ってました。ランドセルの機能性を研究開発して、圧倒的な人気を博していたのですが、機能性よりもデザインやブランド重視の今では、売れるよいランドセルの定義が「使いやすさ」から別の方向に変わってきたと感じます。そろそろ横山のホームページのタイトルも変更する必要があるかもしれません。
まとめ
ランドセルの内張り素材は、時代とともに進化し、防水性や耐久性が向上しています。豚革や人工皮革、P・E・T素材などが使用されており、それぞれに特徴があります。特に防水性の高いコーティング皮革の内張りは、汚れがつきにくく、簡単に拭き取れるため、実用性が高いです。ランドセル選びの際は、内張りの素材にも注目し、長く快適に使えるものを選ぶことが大切です!
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